リビングの広さは、単に畳数の大きさだけで決まるものではないですね。
空間にゆとりを生み出すためには、視線のヌケ、大きな窓、高い天井、
そして壁や床の素材といった要素が重要となる。

まず、視線のヌケを意識することで、物理的な広さ以上の開放感を生み出す。
隣接する部屋とのつながりや、屋外への視線の延長を意識した設計により、
空間に奥行きを感じさせることができる。
特に、窓の配置が重要であり、外の景色を巧みに取り込むことで、
視線が遠くへ抜ける設計がリビングに心地よい広がりをもたらす。

さらに、大きな窓は、ただ開口部を広げるだけでなく、自然光をたっぷりと取り込み、
時間とともに変化する光の表情を室内に映し出す。
開放感と温かみのある雰囲気を両立させるためには、高断熱性能を備えたトリプルガラスの窓を採用し、冬場でも心地よく過ごせる環境を整えることが大切だ。

高い天井は、空間にさらなる開放感を与える。
3M前後の天井高を確保することで、圧迫感を軽減し、空間全体にゆとりをもたらす。
特に、天井を木の打ち放し仕上げにすることで、素材の温もりと自然の質感を感じられる空間が生まれる。

また、壁や床の素材もリビングの印象を大きく左右する。
無垢材の床は、肌触りがよく、時間の経過とともに風合いが増していく。
壁にはタイル仕上げや木材を取り入れることで、質感のある表情を生み出し、
視覚的にも心地よい空間をつくり上げる。
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